チャルゲの視点

航空宇宙工学を学んで,畑違いの営業マンになった男が日々思うことをつぶやきます.

カンボジアの観光名所はアンコールワットではなくトゥールスレン博物館だった

チャルゲです!

みなさん,カンボジアの観光地と言えばアンコールワットを思い浮かべると思います.

しかし,僕はカンボジアにはアンコールワットよりも見るべき場所があると思っています.

それがトゥールスレン博物館です.

トゥールスレン博物館とは何か?

トゥールスレン博物館について知らない人が多いと思うので,まず説明したいと思います.

トゥールスレン博物館は,1970年代のカンボジアの独裁政権が起こした悲劇を伝える博物館です.

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1970年代,カンボジアはポルポト政権によって支配されていました.

下の写真の左上が,ポルポトです.

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このポルポト政権によって,当時800万人いたカンボジア国民の3分の1に当たる250万人ほどが殺害されました.

また,ポルポト政権は共産主義の思想を持っており,知識人がいるから格差が生まれ,国民が苦しむと考えていました.

そのため,知識人ではない農民こそが国の主役となるべきであり,知識人がいると国は幸せにならないという思想(原始共産主義思想)を持っていました.

そのため,知識人をすべて殺害し,産業革命前の農業中心の国に戻すことを目標に掲げました.

教育を全否定したのです.

そして,大量虐殺が始まりました.

ポルポト政権が成立する前,カンボジアは内戦で荒れており,国民は郊外の農村部に避難していました.

ポルポトはクーデターにより政権を樹立したあと,農村部にいた知識人たちを首都プノンペンに集めました.

 

「国の発展にあなたたち知識人の知恵を貸してほしいと」

 

しかし,彼らが二度と帰ってくることはありませんでした.

彼らは,トゥールスレン博物館,もといトゥールスレン刑務所に収監されたのです.

トゥールスレン刑務所では何が行われたのか?

そこでは,想像を絶する拷問が行われました.

その理由は,拷問によって国家転覆を企てたなどの嘘の供述をさせることによって,死刑にするためでした.

思い出しただけでも,胸が痛む内容の拷問です.

それが,教育を受けたという理由で公然と行われたのです.

しかも,ポルポト政権が考える知識人の対象はどんどん拡大していきました.

最初は,大学教授や医師たちが知識人として扱われました.しかし,それに加えて,エンジニアなどのホワイトカラーの人びとや俳優,女優なども知識人として収監されるようになっていきました.そして,一様にトゥールスレン刑務所で拷問を受け,してもない罪を供述することを求められました.

政権末期には,眼鏡をかけている,人より少し顔がかっこいいor美人であるという理由で収監され,拷問を受けるようになりました.

トゥールスレン博物館で感じたこと

トゥールスレン博物館では,拷問死直後の写真や実際に使われた拷問器具,収監者の衣服など様々な悲劇の証拠を見ることができます.

当時のまま残されているものが多くあり,当時の悲劇を肌で感じることができます.

トゥールスレン博物館では,何万人もの人が亡くなりました.

その場所では悲劇から40年近く経っても,まだ死の感覚が残っているんです.

オカルトなことは信じないタイプですが,トゥールスレン博物館では間違いなく死を少しですが体感しました.

トゥールスレン博物館で個人的に怖いなと思ったこと

以上がトゥールスレン博物館の概要なのですが,僕自身が怖いなと思ったことがあるので僭越ながら書かせてもらいます.

それが,世界の無知です.

ポルポト政権はおよそ4年ほど続いたのですが,当時世界中の国々はカンボジアで起きている悲劇に気付いていませんでした.

国民の3分の1が殺されているのにも関わらず,世界中の国がその事実を知らなかったのです.

もちろん当時は今と違い,通信インフラも交通インフラも未整備でしたし,ベトナム戦争が隣で起こっていたため世界の関心はそちらに向いていました.

そんな諸条件を考慮しても,僕は世界の無知が怖ろしかったです.

知らないということは,悲劇を生むのだということを強烈に感じました.

世界が無知だった証拠に,国連はカンボジアの支援として国連予算をポルポト政権に立てていました

信じられないことです.

そのお金は当然,虐殺に使われていました.

無知のあまり,全世界で虐殺の予算を付けたようなものです.

 

知らないということは悲劇を生む.

もっと世界,日本でもいいから悲惨な現状がないか知ろうとしなければいけない.

ひどい目に会っている人が発信できる仕組みを作らなければいけないと感じました.

 

トゥールスレン博物館への行き方

別にトゥールスレン博物館の回し者ではないのですが,行き方だけ簡潔に書いておきます.

おすすめの行き方は2通りあります.

  • プノンペン直行便コース
  • シェムリアップ(アンコールワット)経由コース

の2つです.

2018年11月現在,日本からトゥールスレン博物館のあるカンボジアの首都プノンペンへの直行便は東京の成田空港からしか出ていません.おれは,アンコールワットはいい!首都プノンペンを観光するんだって人はぜひ,東京・成田からの直行便を使うとよいと思います.

僕のおすすめはシェムリアップ経由コースです.なんやかんや言ってアンコールワット見たいじゃないですか(笑)じゃあ,2つとも行ってしまいましょう.

LCC(格安航空)を使えば,東京・成田からでも関西国際空港からでもシェムリアップまで3万円くらいで行くことができます.

そして,シェムリアップでアンコールワットを見て,カンボジア国内線で首都プノンペンに行くルートがおすすめです.

国内線の費用は3000円で,しかも飛行時間45分!

あっという間に着きますし,安いです.

本数も出ているので,ぜひ使ってみてください.

まとめ

カンボジアはアンコールワットだけだと思われているかもしれませんが,首都プノンペンにも考えさせられる観光地が多くあります.

お時間あるときに,ぜひ行ってみてはいかがでしょうか?